直接補語人称代名詞
直接補語人称代名詞の用法
補語人称代名詞とは日本語の「彼を」「彼に」「あなたを」「あなたに」などにあたる代名詞です。補語人称代名詞には直接補語と間接補語とがあり、直接補語は日本語の「~を」にあたり間接補語は「~に」にあたります。また、再帰代名詞(mi、ti、si、ci、vi)と全く同じ形もありますが働きが違いますので注意してください。
直接補語人称代名詞の変化
直接補語人称代名詞は日本語で「~を」という意味の代名詞です。まずは表を見ていきましょう。
単数 | 複数 | |||
---|---|---|---|---|
一人称 | 私を | mi (me) | 私たちを | ci (noi) |
二人称 | 君を | ti (te) | あなたたちを | vi (voi) |
三人称 | 彼を それを (男性名詞) 彼女を それを (女性名詞) |
lo (lui) lo la (lei) la |
彼らを それらを (男性名詞) 彼女らを それらを (女性名詞) |
li (loro) li le (loro) le |
敬称 | あなたを | La (Lei) | あなた方を | Le (Loro) |
「私を」なら「mi」、「君を」なら「ti」、「私たちを」は「ci」、「あなたたちを」は「vi」と覚えるだけですが三人称は注意が必要で、指す物の性によって使い分けます。「彼を」なら男性なんで「lo」、「彼女を」なら「la」です。「それを」というとき指す物が男性名詞(例えばpiatto)なら「lo」、女性名詞(例えばtazza)なら「la」です。敬称は頭文字のLを大文字で書き、複数形Loroは口語ではVi (Voi)で代用することが多いです。
補助代名詞の置かれる位置は再帰代名詞と同じく動詞の前です、また補助動詞や不定詞と用いられる場合、補助動詞の前に置かれる場合と不定詞の後ろにくっつける場合の2通りがあります。表の括弧内は強制形といって強調する時や前置詞とともに使われます。
直接補語人称代名詞の例文
それでは例文を見ていきましょう。
- amo Maria.
(私はマリアを愛している)
普通の目的語は動詞の後にきます - ti amo.
(私は君を愛している)
直接補語は動詞の前に置きます - non ti amo.
(私は君を愛してません)
否定文にするときはnon+直接補語+動詞の順になります - l'amo.
(私は彼を愛しています)
「lo」もしくは「la」の後に母音で始まる動詞がくると「l'」とし動詞とくっつけます - li amiamo.
(私たちは彼らを愛しています)
直接補語複数形の「li」「le」は動詞が母音で始まっていてもくっつけません - la chiamate.
(君たちは彼女を呼ぶ)
彼女は女性なので「la」を使います、彼なら「lo」です - vado a Roma con lui.
(私は彼といっしょにローマに行きます)
前置詞と使うときは強制形を使います - amo lei, non te.
(私は彼女を愛している、君ではないよ)
「彼女を」を強調する時は強制形を使い、普通の目的語と同じく動詞の後に置かれます - lo vedo.
(私はそれを見る)
「それ」は指す物が男性名詞なら「lo」、女性名詞なら「la」です - lo voglio vedere.
(私はそれを見たい)
上の文に補助動詞volereを加えました、動詞vedereは不定詞になり直接補語はvolereの前に来ます - voglio vederlo.
(私はそれを見たい)
上の文の直接補語を不定詞の後ろに持っていきくっつけることができます、意味は全く同じです - voglio vederLa.
(私はあなたに会いたい)
敬称「あなた」は「La」とLを大文字で書きます、日本語訳は「あなたに」となっていますが直訳では「あなたを見たい」ですので直接補語を使います - vado a prenderlo.
(私はそれを取りに行きます)
直接補語「lo」はprendere(取る)と意味的に結びついているのでprendereにくっつきます
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